中国語の方言の違い
中国語を勉強していると方言の壁にぶつかります。勉強したら中国全土で通じるかと思いきやそうでもありません。聞こえてくる言葉も違います。
例えば、北京語、上海語、広東語。大都市で使われる言葉でさえ違います。中国人でもすべてを把握している人は少ないです。
「北京に住んでいるけど上海語や広東語は聞き取りも話すこともできない」とか「上海に住んでいて普段は上海語で会話しています。普通話はテレビでよく聞くのでわかりますよ」などさまざまです。
北京語は普通話のことです。北京語を元に中国の標準語ができました。なのでこの3つは同じ言葉を指します。
北京語
普通話
中国の標準語
中国語の方言が通じないとはいったいどんなレベルで通じないかというと日本の方言どころではありません。日本語と韓国語くらいの違いを感じます。
北京語と広東語
日本語と韓国語
これは同じくらい違いがあります。決して日本語の東北弁と関西弁の差ではありません。
方言のせいで中国語が通じない
中国語を勉強しても中国で言葉が聞き取れないことがよくあります。これは方言が多種多様だからです。
一方でこちらが話す普通話が通じるかというとこれは若い人を中心に意外と通じます。
理由はテレビの影響です。テレビは中国の普通話で放送されることが多くこれを聞いています。若い人に通じるというのは生まれたときからテレビがあって見ていたからです。お年寄りは若いときにテレビが無かった時代を過ごした人も多いです。
普通話が聞き取れるけど普段の生活ではその土地の方言が話されることが多いんです。
日本の方言レベルの違いのところもあれば、中国は広いので全く違う言語に聞こえる場合があります。
これを複雑にしているのが漢字という共通部分です。全く違って聞こえる北京語と広東語も漢字を使います。言うまでもなく漢字文化圏なんです。
中国語の方言の数
中国語の方言の数が気になりますよね。
細かく言えば限りなくありますが文献を読むと7つに分類しているところとこれに3つ加えて10に分類しているところがあります。
いくつかは聞いたことがある方言だと思いますがすべてを聞いてことがある人は少ないと思います。わたしも資料を見て初めて知りました。
中国語の七大方言
粤語
北方語
呉語
贛語
湘語
閩語
客家語
十大方言の場合はこの3つを追加
晋語
徽語
平話
粤語は広東語のことです。
北方語は日本人が中国語を勉強するときに学ぶ普通話のことで北京語を含みます。
呉語はいわゆる上海語。
客家語は台湾やシンガポールでも使っている人に会ったことがあります。聞き取れませんでしたが「それは何語ですか」と聞いたら客家語だと言っていました。
閩語は福建語でありそこから伝わった台湾語も含みます。中国語方言の歴史を調べていくと大昔の人の流れもわかりますね。
方言は文化も歴史も関係があります。
大きく分ければ北方と南方で違います。
中国語の方言で困るのは標準語訛り
中国語の方言で困るのは標準語訛りです。広東語や上海語など全く違うものは聞き取れなくて当たり前だという気持ちになります。しかし中国は広いんです。標準語を話すときも訛っていることがよくあります。
このときに普通話のピンインや四声のルールは通用しません。まるっきり違う四声で訛っていたりすることもあります。
中国語を勉強しているときは老師から「四声を間違うと違う意味になりますよ」と言われたのに訛っている地域に行けばその四声通りではありません。
といってもこちらが四声をめちゃくちゃにして話しても通じるわけではありません。訛っているといっても規則的に訛っています。そしてその地域の人は同じ訛り方をします。
最初は困惑しますがだんだん慣れてくることも確かです。
普通話のピンインや四声を勉強しなくていいというわけではなく、これを勉強した軸があってこそいつもと違う方言にも対応できるんです。
中国語方言の分布地図
中国語の方言を知りたい人はまずは分布地図を広げてみるとわかりやすいです。地図を見ながら考えると頭に入りやすいです。
しかし本屋に行ってもインターネットを検索してもなかなかこれという方言の地図がありません。
そんなときに見つけたのがある1冊の本です。本というか雑誌です。今はインターネットで電子書籍として読むことができます。
これで頭の中がスッキリしました。そしてわかりやすい説明でした。
まずは目次を見るとわかりやすいです。目次は無料で読むことができます。
いつまで販売しているかわかりません。
興味のある人は早めに読んでおいた方がいいと思います。
最下部にリンクしています。
この資料を読んで方言のことがスッキリしました。
中国語を勉強している人はすべての方言を話せるようになる必要はありませんがどんな方言(種類)がどの辺り(地域)に分布しているか知っていると中国語を話すときの対応力がつきます。この対応力は会話力ともいえる能力です。
中国語を勉強していて方言が気になる人へ
中国語を勉強している人が気になる方言。
こんなことが気になるはずです。
方言も勉強した方がいいの?
方言の数は?
方言の違いは?
方言はそれぞれどこに分布しているの?
普通話(北京語)は通じないの?
中国語は面積も広く人口も多いんです。
人口は日本の10倍以上います。
日本の方言と比較してもその差は大きく、方言といえども外国語レベル。中国人でも通じないくらいです。
現在中国語を勉強している人は深追いしないようにしましょう。方言まで手を出すと基礎的な中国語の習得が遅れます。
しかし「どんな方言があるか」「その方言がどこに分布しているか」これくらいは知っておきましょう。知っておくと普通話での会話もスムーズにいきます。
これは数え方にもよります。七大方言という大きい括りもあります。
もはや外国語レベルです。同じ中国人でも通じません。
これはわかりやすい地図があります。地図を見ながらインプットしましょう。
テレビや新聞は普通話が流通しています。なのでこちらが話す普通話は広範囲で通じます。これは日本でも同じことがいえますね。青森や沖縄の言葉がわからなくても、こちらが話す日本語はわかってくれます。テレビの影響は大きいですね。
いろいろ調べていたらこちらの中国語方言の資料がわかりやすかったです。
週刊東洋経済の特集です。
特集ページを電子書籍で読むことができます。
無料「試し読み」あり
「中国語方言の分布地図」の詳細
まずは無料で読める「試し読み」部分の目次を読んでみてください。
ここに「中国語方言分布地図」という項目があります。
知っておくのは早めがいいです。この資料もいつまで販売されるかわかりません。いつか読もうと思っていたら販売停止になっているかも。価格も安いので興味ある人は「今」読むのがおすすめです。